第13回 圧力損失・効率・寿命 フィルターの色々part②
こんにちは!12月です!☃❄🌨
早いもので今年も残り1か月ですね!
今年もコロナ、コロナの一年でした(;^ω^)
来年こそはコロナが少しでも終息に近づきますように、、、
いや、終息しますように!!!🥺👏
さて今年最後のブログでは、先月に続きフィルターの色々を紹介し完結させようと思います!!!
それでは早速本題に入りたいと思います!!!
5.エアフィルタの性質
エアフィルタの性能を表す要素として、圧力損失・効率・寿命があります。
1.圧力損失
フィルターに空気が通過するとき、空気の流れが妨げられ抵抗が生じますが、
フィルタをある処理風量使用した時の空気圧(静圧)の差圧値(低下値)を『圧力損失』といい、
Pa(パスカル)で表示されます。
圧力損失(空気抵抗による空気圧の損失)
=フィルタ通過前(上流側)の汚染空気の空気圧-フィルタ通過後(下流側)の浄化空気の空気圧
=上流側の静圧-下流側の静圧
静圧の差を測定することにより計測できます。計測器としては、微差圧計を用います。
2.効率
小さな汚染物を取り除きたいときに目の粗い金網をフィルターとして使っても
小さな汚染物は採れません。しかし、大きな汚染物に対してはフィルターの役目を果たします。
このように色々な大きさの汚染物に対してフィルターも色々な種類があります。
この種類の分け方がフィルターの性能でいうところの『効率』です。
効率を得るための測定方法はフィルターの種類によって異なり、基本的に3種類に分かれ、
次のような区分になります。
フィルターの種類① プレフィルター
・効率の測定方法 : 質量法
・対象となる汚染物の大きさ : やや粗大な汚染粒子
・効率の分類 : 20~90%以上 各種
フィルターの種類② 中高性能フィルター
・効率の測定方法 : 比色法
・対象となる汚染物の大きさ : やや微細な汚染粒子
・効率の分類 : 60%以上クラス、90%以上クラス
フィルターの種類③ HEPAフィルター
・効率の測定方法 : 計数法
・対象となる汚染物の大きさ : ごく微細な汚染粒子
・効率の分類 : 99.97%以上
3.寿命
フィルターに汚染物が多量につまると『風通し』が悪くなります。
この風通しが悪くなることを、フィルターの性能では圧力損失が上昇するといい、
メンテナンスの時期となります。ですからフィルターの圧力損失(初期圧力損失)から、汚染物が付着し
上昇した圧力損失(最終圧力損失)になるまでの時間が、フィルターの『寿命』ということになります。
一般的にフィルターの最終圧力損失は、初期圧力損失の2~3倍といわれています。
( 特にプレフィルタにあっては、最終圧力損失に達するまでに、
効率がその最高値の85%に低下した場合、その時点を寿命と考えます。)
●寿命を実験的に求める方法
JIS15種混合試験粉体を分散機にて分散して試験フィルタに供給し、最終圧力損失に達するまでの給塵量(保塵量)
を測定し、その値をもとにして、下記計算式により机上計算値としての寿命を求めることができます。
給塵量(保塵量)
寿命 = ――――――――――― × 相関係数
粉塵濃度×処理風量
ここでいう給塵量(保塵量)は、プレフィルタの場合、給塵量を用い、中高性能フィルタの場合、保塵量を用いて計算します。
粉塵濃度とは、ビル管理法『空気環境の調整基準値』にもとづく仮定濃度で0.15mg/㎥を用います。
相関係数とは、JIS15種試験粉塵と現場粉塵との性質(形状・比重・組成等)の違いによって生ずる相関値です。
6.エアフィルタのメンテナンスも大切に!
エアフィルタのろ材は、汚染空気をろ過する量の増加につれて、捕集された粉塵がフィルタに蓄積し、
目詰まりを生じ、所定量の粉塵を捕集すれば、そのフィルタの圧力損失は著しく増加し、集塵能力は低下、
再飛散の恐れもでてきます。このため、比較的細かい汚染物をとる中高性能フィルタや超高性能クラスのフィルタは、
再生が難しいため定期的に交換する必要があります。また、比較的粗大な汚染物をとるプレフィルタは、再生し易いため
水による洗浄あるいは掃除機による吸引等によって定期的に再生し使用します。それゆえ、フィルタの種類に応じた
メンテナンスをこころがけることにより、設備への負担をも軽減することができ、経済的な空調システムの運営が可能となります。
フィルターについては、以上です。
最後に、 年末年始休業のお知らせ をいたします。
2021年12月29日(水)~2022年1月5日(水)
1月6日(木)より、通常営業を開始いたします。
お取引様には大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんが、
何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。
来年も弊社をご愛顧いただきますようお願い申し上げます。